小田原から湯河原へ
小田原駅からJRに乗って湯河原に向かいます。
20分ほどの道のりです。
海沿いを走るので、旅行に来た感が満載です。
こんな車窓が広がっています。
太平洋は広いな〜。
湯河原到着
湯河原駅は木目でおしゃれな作りとなっていました。
駅前のロータリーから2番のバスに乗って、15分ほど。
公園口で降りると、宿泊する伊藤屋さんが目の前に見えました。
226事件の現場にもなった歴史ある旅館です。
まだチェックインには早いので、荷物を預けて再度出発!
伊藤屋の目のまえの坂をちょっと上がると、温泉街っぽい川がありました。
紅葉がきれいです。
伊藤屋からすぐそこに離れがあります。
光風荘と言う名前で、見学可能と宿で聞いたので軽い気持ちでちょっと寄ってみました。
見学可能なのは土日祝日の10時〜15時です。
この写真は帰りにとったもので、すでに受付終了となっていました。危なかった。
この離れこそが226事件の現場になったところです。
226事件ってそもそも何でしょう。
1936年に青年将校たちが起こしたクーデターです。
青年将校たちが同時多発であちこちで政府の要人を襲撃した際に、要人の1人が光風荘に宿泊していたためここで襲撃されました。
おそるおそる光風荘を玄関からのぞいたところ、ボランティアの方がやっているガイドツアーに入ることになりました。
勝手に見て回ることはできない仕組みです。
それほど時間をとる予定ではなかったので一瞬ためらいましたが、成り行きで案内してもらうことに。
結果、すごくよかったです!
光風荘は昔の広めの普通の家といった印象。
まずは外が見える廊下に案内されます。
「え、展示もない廊下になんで?」と思いました。
ガイドさん「ここから伊藤屋の19番の部屋が見えますね。あの部屋からスパイ(青年将校)がここをのぞいていたんです。」
臨場感たっぷりで、いきなり惹きこまれました。
次にまたもや展示を通り過ぎて、普通の台所に案内されました。
台所の勝手口から事件の起きた朝、「電報です」と言って青年将校が入って来たんだそうです。
ガイドさんの案内があまりにも迫真に迫っています。
将校と、要人の護衛がここで銃を打ち合って、ここに倒れて、その間に要人が庭に逃げ出して・・・
と、現場をたどるように私たちも移動します。
一連の事件の紹介があったあと、やっと展示の紹介になります。
いろんな将校の写真が飾ってあって、当時の新聞報道や、CDで天皇の声まで聞かせてくれました。
青年将校も世の中のためと思ってクーデターを起こしたのに、結果として天皇に怒られて不憫です。
光風荘の展示も、どっちを責めるわけでもなく中立だったので救われました。
結局ガイドツアーは30分ぐらいかかりましたが、全然飽きなかったです。
むしろこの旅行で一番印象深い出来事となりました。
無料なのですがボランティア活動を支える募金箱があったので、帰りにちょっとだけ入れさせてもらいました。
帰りにボランティアの年配の男性に湯河原にお泊まりですかと聞かれて、「伊藤屋です(ニヤリ)」「19番ですか?」「だったらいいですね」というやりとりが楽しかったです。
光風荘は写真撮影禁止ですが、もらったパンフはこちらです。
湯河原に行く機会があれば、おすすめします。
2時半で受付終了なのでご注意ください。
平日は予約すれば有料で見学可能だそうです。