ゴッホ展
ゴッホ展が話題になっていたので、全然興味がなかったのに突然アートに目覚めました。
本当に何も知らないので、この本を読んで予習してゴッホ展に行ってきました。
「ゴッホは耳を切って友達に送りつけピストル自殺をする」という衝撃の予備知識を得たので、若干の不安を抱えつつの美術館訪問です。
上野駅の公園口に降り立つと、紅葉が広がっていて人がたくさん!
平日の昼間なのにすごいですね。
コロナが落ち着いているとはいえ、コロナ前の世界にタイムスリップした錯覚に陥りました。
公園の中を通って東京都美術館はあります。
看板が少ないので、油断していると公園内で迷いました。
建物のポスター。
この場所は、今観ている「ブルーピリオド」という美大生のアニメによく出てきます。
ちょっとした巡礼気分。
ゴッホ展に入る
建物からは人がたくさん出入りしています。
やはり混み具合が、直近に行った三菱一号館美術館やアーティザン美術館とは全然違います。有給をとって平日昼間にきてよかったかも。
ネットで予約した30分の枠の間に入場する必要がありますが、道に迷ったのですでにあと10分に。
ロッカーに荷物を預けトイレを済ませて入ろうとすると、次の枠のために並んでいる人が早めに入場開始されました。待って!
スタッフさんに無理やり声をかけて途中に入れてもらいました。
展示の最初はゴッホではない人の絵があります。
あとゴッホの絵を買い集めた人の肖像画や説明など。
で、ゴッホが始まると年代別に最初から並んでいます。
まずは生地オランダでデッサンを始めた頃の絵。ゴッホ27歳。
うまっ!最初から上手です!
デッサンなので白黒のシンプルながら、なにか惹かれる魅力をかもしています。
正確なデッサンが一番大事と思っている、のような本人コメントもありました。
予備知識からゴッホは天才系のだいぶ変わった人だと思っていましたが、案外まじめな人だったのかも?
白黒のデッサンから、だんだんカラーの油絵に変わっていきます。
真面目に書いたら写真のような正確な絵が描けるゴッホは、パリに絵の勉強に出てくるころにはカラフルな色使いの独自のタッチの絵になっていました。
ゴッホは後期印象派に分類されるそうです。最初は写真みたいな絵を描いていたけど、時代遅れと気づいて絵柄を変えたのですね〜。現代の絵師さんも巨匠ゴッホも同じなんだなと親しみを感じます。
油絵は迫力がすごい!
本やネットで見たことがある絵も実物は全然違います。
大きいので迫力があるし、絵具が盛り上がって立体感があって、こっちに向かってくるようです。一筆一筆が「わぁぁぁぁ」って叫んでいる感じ。
借りた音声ガイドによると、死ぬ2年前に南仏にうつって、画家パラダイスを作るため黄色い家に椅子を12個用意して待っていたのです。でも来たのゴーギャンだけだった。切ないですね……。
ゴーギャンと数ヶ月暮らしたあとにもめて、耳を切り落とす事件を起こします。そこまでの情念を抱くとは、どんな親密な関係なの!?
晩年は療養施設(おそらくメンタルの)に自分で入って、庭で描いた絵が私の一番のお気に入りです。
ゴッホって若くして亡くなったので、全部で10年しか絵を描いてないんです。意外ですね。
展示の目玉である糸杉の絵は最後に飾られていて、ひときわ大きく迫力があります。糸杉は死を象徴するそうです。展示のゴッホ物語の最後に来るのにふさわしく「いろいろあったけど、まぁ、よかったよね」というゴッホの声が勝手に脳内に聞こえました。
欲を言えばもっとじっく観たかった。
平日昼間で入場制限もしているけれど、やはり一つの絵には常に五人ぐらい人がいて近づいてゆっくり見たりはそうそうできません。日本で観られるだけ幸せと思うしかない。
いつかオランダのゴッホ美術館にも行ってみたいな〜。
音声ガイドを聴きながら、字はあまり読まずに回って1時間ぐらいでした。
コンパクトでそれほど疲れることもなく見やすかったです。
グッズ
展示の最後にグッズコーナーがあります。
チケットがないと入れません。
ショップが広いです!あらゆる大きさのゴッホの絵のポストカードやレプリカがあります。グッズの種類も豊富。
一番好きな療養施設の庭のポストカード、ハンカチ、メモ帳を買いました。
どういう気持ちでこのポップなハンカチを使うのか、まだ心の整理ができていません。
アマプラにゴッホの生涯の映画が入っているそうなので、そのうち観たいですね。