モウソウの森

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映画「天気の子」の感想を一言で表すと(ネタバレ有り)

天気の子

一言で表すと「キョトン」です。

映画を見ながら心の中で20回ぐらいは「キョトンだよー!」と叫びました。

「分かる~!」の反対の「キョトン」です。

新海作品のファンなのですが、天気の子には共感できるところがあまり見つけられませんでした。

ストーリーが複雑で、見終わった後どんな話か思い出すのが大変なのです。

「君の名は。」はもっとシンプルな話でありながら、十分面白かったのに。

以下ネタバレの感想なので、観てない方はご注意ください。

あくまでも個人的意見です。

相当辛口なので、すごく良かったと思う方は読まないほうがいいかもです。

 

感想

主人公の高校生である帆高が、何やら家出をして東京に来てバイト探しに苦労します。

が、家出をする原因が詳しく描かれなかったので、なんでそこまでして東京で暮らすのか疑問に思ってしまいました。

主人公のキャラクターに厚みを持たせるところなので、もう少し描いてほしかったな。小説版にはあるのでしょうね。

 

歌舞伎町で拳銃を拾って持ち歩くのがカギなのですが、なんで拾ったのか、お守りとして持ち歩くのか全然共感できずに、ストーリーに必要で出しただけのご都合主義かな?と感じました。

おかげで警察に追われるんですけど、警察も必要でしたかね??

 

ヒロインである陽菜は晴れ女なのですが、生活のために天気を晴れにするアルバイトを始めます。

しかし実はその力を使うとだんだん自分が消えてしまうという人柱の運命が判明します。

生活のために仕方ないとはいえ、お金稼ぎで自分が消えるのか~。う~ん。分かった時点でやめればよかったのではないかな。

 

帆高のバイト先の須賀さんも謎でした。

ストーリーが進むと、実は先立たれた奥さんの間に子供がいることが判明するのですが、そのこともそれほどストーリーにはかかわってきません。

また、最後のほうで帆高が陽菜に会いに雑居ビルを上がろうとしたとき邪魔してきたのが最大の謎でした。お前は味方なんじゃないのか!その後、「行け!」って、どっちなんだよ。

好きにもなれないし、理解不可能なキャラでした。

 

さらに須賀のオフィスの事務員の夏美さんは、あいまいなことを言って最初帆高に須賀の愛人と勘違いされるんですが、実は姪っ子でした、就職活動で苦労しています、という展開です。

実は姪っ子でした、っていうのもあまり意味を持たないし、就職活動で苦労しているのもストーリーに影響してきません。

なんだったんだろう。単にこういう人ですよって紹介かな。

「君の名は」では奥寺先輩のスカートが切られる事件をきっかけに、瀧くんと仲良くなったりちゃんと展開がありました。

今回は人物紹介とストーリーの展開がほとんど関わってこないんですよね。

そのくせ都合よくバイクで現れて主人公を逃がすという、全くご都合主義にキョトンでした。

 

結局警察につかまって、実家に送り帰らされる警察の車の中で陽菜は実は年下だったことを衝撃の事実みたいに聞きますよね。

私はここで最高に「だから??」って思いました。

感受性が鈍すぎるのでしょうか。

年下だったら守らないといけないのに守ってもらってた、ということなのでしょうが、そもそも年下か年上かの問題かな?と感じたのです。

 

最後のほう、突然3年が経過するんです。思い切りましたね。

まさかの日本が半分沈没!

帆高が陽菜に会いに行ったときに身長差が逆転していたところだけは萌えました(笑)

最後、晴れ女は封印して結局日本は今後も水浸しで終わります。思い切りましたね。

 

この作品にはほとんど共感できる登場人物がいないのです。

応援したい気持になれなくて、置いてけぼりをくらった印象です。

拾った猫と、陽菜の弟を先輩って呼ぶのはかわいかったです。

あと映像はいつも通り美しかったです。

 

やりたいことを全部入れたら、ストーリーがご都合主義になってまとまりがなくなったのではないでしょうか。

 

とはいえ新海監督ファンなので、今後も新作が出たら欠かさず観に行きます。

秒速5センチメートルや言の葉の庭のようなシンプルなストーリーながら、情感たっぷりな作品をまたお願いします!

ノーモアご都合主義!