ありがとうシチズン
一年前に高田馬場のシチズンプラザが閉館することが発表されました。
お知らせが出たときから毎日「そうは言っても本当は閉まらないのではないか」と現実逃避をしたり、「せめてあと数年スケートをやらせてほしい」と悔しがったりしていました。まだあと〜ヶ月あるから大丈夫、と思っているうちについに最終日です。ため息しかでません。現実は無情、なんとかならなかったです。
夜のスケート教室に1年半通いました。最終回の最後に先生が「これからもどこかで細く長く続けてくれたらうれしいです」と言ったとき泣きそうになりました。遠くのリンクまで通う元気がないので、もうやめるしかないかな〜と半分諦めていたからです。
1年半で教室と自主練合わせて120回ほど通ったので、楽しさが少しずつ分かってきていつのまにか相当好きになってました。
最終日は教室生のために確保された朝の1時間のために、リンクに向かいました。密を避けるため一方通行にしていて、いつもとは違う入り口から入ります。この入り口から入るのは、最初に入会申し込みに来たとき以来です。古い建物だからか複雑な作りになっています。
建物の側面には看板が出ていました。別の入り口からいつも入るので、気がつきませんでした。48年もあったのですね。最後の一年半に通うことができてラッキーでした。
ロビーにある受付です。毎回ここで滑走券を買ってました。チケットも滑走券も何もかも、手作り感満載です。スタッフさんは大変だったことでしょう。
ロビーを上から見たところ。支配人らしき人が歩いてます。
窓のブラインドを上げるとリンクが見えます。ここで親御さんが見学してたり待ってたりもしてました。
コロナ前は、教室前にロビーでよくおにぎりを食べました。なぜか受付で肉まんが売られていたけど、一度も買う機会がなかったな。勉強机もあって、選手の人が合間に勉強できるようになってます。練習の合間に勉強って大変ですね。
荷物置き場の棚があります。
ロビーでは、よく2Fのボーリング場のピンが倒れる音が聞こえてきました。
リンクへの入り口は自動改札になっています。コーチ陣の写真が展示されています。この改札を通るのも最後だなんて信じられないです。
この扉を入ると急に寒くなります。七度ぐらいでしょうか。冷凍庫みたいな独特な氷のにおいがしてテンションが上がりました。
最終日なのでコーチの似顔絵と、記念写真用の展示がされています。
製氷車が走った箇所がツルツルになっていきます。フェンスのきわまでよく製氷できるものだといつも感心していました。このあと、人力で大きな穴を埋めるのでスタッフのみなさんご苦労様です。
リンク奥にシチズンのロゴが見えます。
氷の中央が盛り上がっていて、端に向かってごくゆるい傾斜があります。そのため上りはきつい、下りはすごいスピードが出る仕様が当然だと思っていたら、シチズンだけなのですね。他のリンクは平らだと聞いて驚きました。
氷が他のリンクより柔らかいそうです。確かにすぐ削れて、製氷後2時間ぐらいするとうっすら雪が積もったようになります。ストップも氷がたくさん削れるので加減が難しい。しばらくブレード研磨しなくてもシチズンでは平気でしたが、他の氷が固いリンクに行くと横滑りしました。
ここのロッカーを借りていました。重いスケート靴を持ち歩かなくていいのですごく助かってました。自分の部屋がリンクにあるような気になっていたので、鍵を返すとき寂しかったです。
このベンチでいつもスケート靴をはいてました。よく紐がこんがらがって、どこを引っ張っていいか分からなくなります。
今日も紐がこんがらがってます。
奥はストレッチなどするトレーニングルームです。一度も入らなかったな。
黄色い手すりと赤いベンチが、白い氷に映えます。この手すりには本当にお世話になりました。
この時計、何度見たことか。
先生へのプレゼントらしきお花がいくつか置かれています。
このあたりにいつも立っているスタッフさんが笑顔で挨拶してくれて、癒されてました。
最終日の今日は1時間もらって、練習というよりは記念撮影をしたり別れを惜しむ感じです。いつもはリンク上で写真撮影は危ないので禁止ですが、今日だけは止まっているときは撮ってよいとのこと。みんな寝転んだり、いろんなポーズで撮ってました。
最後に先生を囲んでみんなで別れを惜しみます。本当に最後なんですね。教室1回目は立ってるだけで怖かったのが懐かしいです。
更衣室への廊下です。ふかふかでブレードのままでも歩けます。
奥はトイレ。水がやたら冷たくて、手を洗うのが修行のようでした。トイレの個室は使用中なのか空いているのか色で分からず、いつも勘を働かせてました。
いつも使っていた入り口はこちらです。出口で支配人がお見送りしてくれました。
天気が良かったので気持ちの良い最終日でした。もう来ないって嘘でしょ?
謎の中庭と温室があって、いつもなんだろうと思ってました。
巨大なボーリングのピンが目印です。二階がボーリング場だからです。高田馬場駅から歩いてくる途中に遠くから見えました。
最終滑走を終えて寂しく帰ります。本当にもう来ないんですね(しつこい)。ある種フィギュアって敷居が高いイメージありますが、シチズンの庶民的なところが好きでした。スタッフさんも優しいし。
週末のいい時間に大人教室をリンク全面で開いてくれてありがとう!一年半通わせてくれてありがとう!個人レッスンで教わった褒め上手なコーチにも感謝しきれません。
だいぶん遠くなるけど別リンクに試しに通うことにしたので、今後も細く長く続けられたらいいな。
個人レッスンのコーチからもらった手袋。
スケート靴の紐がシチズンの文字になっています。
閉館の翌日に送られてきた記念品のマスクです。